デレマスアニメ8話 「I want you to know my hidden heart.」 雑感

kage

2015/03/07 (Sat)

先に【私のシンデレラアニメに対する対応について】をお読みください。
今回ももちろんネタバレなのでご注意ください。


「神崎蘭子回」

これまでこのアニメはNGばかりが描写され、「アイドルマスター ニュージェネレーションズ」と
表現するに値する構成でした。しかしながら7話でその流れが一段落し、特別番組を挟み、
ようやく他のメンバーにスポットライトが、というのがこの回になりました。
(「前川みく回」と呼んで差し支えのないものも一応ありはしましたが…)

今回スポットライトが当たったのは神崎蘭子であり、紛れもなく、正真正銘の「個人回」で
あったことは疑いようがなく、個人回の存在すら疑われていた中で非常に嬉しいところ


ストーリーとしても、CPがユニットとしてそれぞれCDデビューしていく中での第二弾、
第三のユニットとして、ソロユニット「Rosenburg Engel」として蘭子のデビューという、
「個人回」としてスポットライトを当てるには十分過ぎる展開。…LLは犠牲になったのだ…NGの犠牲にな…

みく回で感じられたような、NGの過剰な出番もなく(未央が少し目立っていたのは、
元々の明るいキャラクター性もありますし、前回からの流れを汲んで、「平常運転」アピールのため
でしょうし、凜が少し良い役割を担っていたのは、他に適切なメンバーもいませんでしたし)、
彼女個人の魅力を、丸々一話使って存分に描かれたのでは、そう感じるものでした。

蘭子のキャラクター性については「中二病」というものがあって、だからああいう格好、
ああいう口調なのだということはアニメ前から知ってはいましたが、実はホラーが苦手だったり、
ハンバーグが好きだったり、といったあたりは知らなかったので、そういう「ギャップ」が
魅力として輝く、そういうキャラなのだという事が認識できたのは何より
でした。

一方、そもそもなぜあそこまで「普通の口調」で喋ることができないのか、というのは
わからず、少しモヤモヤ感もありました
。もちろん「恥ずかしがり屋だから」というのが
あるのはわかりましたが、「中二病」に傾倒する理由までは描写されませんでしたからね…。
単純に「好きだから」なのかもしれませんし、そこまで詳細なキャラ設定はされていない
のかもしれませんが…。Pも彼女の口調を自分なりに勉強したり、他のメンバーも
それなりに受け入れているわけですが、「なんでそんな喋り方なの?」と誰かツッコむ展開が
あっても良かったのでは…
と思います。これはこの8話よりもっと前にでも、ですね。
まぁ個性派揃いのCPでそんなツッコミしていたら埒が明かないのかもしれませんが…。
そしてそんなこと言ったら双葉杏はどうするんだよ、という話でもありますしね。

それは置いといて、改めて構成について考えると、蘭子回ではありましたが、自身のデビュー時は
スポットライトが外されたアナスタシアにここで良い役割が、というのは良かった
と思いますし、
「寮暮らし」という設定が自然な感じで明らかになったのも上手い感じ。エンディングで彼女の
ソロデビュー曲をしっかりとPVとして見せた、というのも非常に良かったですし、
Cパートでオチを用意した、というのもシリアス過ぎなかった今回では映える演出でした。

蘭子自身についての私の印象としては、「好きでも嫌いでもない」というのが前々からあった
ものでした。個性的なルックス、口調、あるいはソロ曲から「キワモノ」の側であるのは
間違いないはずですが、それでも滲み出る「素顔」が伺え、「嫌い」ではなかったのです。
そして今回を受け、「ギャップ」の部分で彼女に魅力を感じることができました

これは、私にとってはSP当時の貴音が最も近い形でした。ビジュアルや口調、設定自体、
765では明らかな「キワモノ」の貴音で、私も第一印象は決して良いものではありませんでした。
しかしSPで、ライバルという形ではありましたが、彼女の「ギャップ」、魅力を感じる事ができ、
「好き」の域に到達しました。そしてもちろん今では他の12人と並び立つ、大切な存在です。

蘭子もこの貴音同様に、第一印象の不利を撥ね退ける魅力があるキャラであったのは
良かったですし、それを感じられる脚本・演出であったもの本当に良かった
です。


プロデューサーについて

という蘭子回だったのですが、前回を受けて、Pにもスポットライトは多く当てられました。
最大のポイントはもちろん口調で、そこの描写については過剰すぎるとも感じましたが、
Pのキャラクター性を考えればこれくらいはまぁ妥当かと。これが今後も続くようだと
流石にどうかと思いますが…。次回以降、どうしていくんでしょうかね。

また、そもそも今回が蘭子回だったのは、Pの成長・変化を描写するのに最も適した
キャラだったから
でしょう。独特の口調・雰囲気で、接するのに一苦労するキャラですが、
だからこそ、独自で「辞書」的なものを作ってまで彼女を理解しようとし、踏み込もうとする、
そうした「成長」を見せるには最適な存在でもあるからです。7話以前のPではそこまでしたかは
疑問というか、したとしても、その描写はやや不自然ですし、終盤の二人での話し合いのシーンは
やはり7話あってこそのはず。アイドルの気持ちを理解しようとする姿勢を持つ事、
そしてしっかりと話し合うこと、これが大事だと気付いた、だからこそのシーン
ですしね。


総括

この8話、待望の「個人回」だった事で満足でしたが、それが私にとって理想的な「ストーリーを
進めつつも個人回を描き、かつNGの描写を控える」が完璧になされていて、ぐぅの音も出ません

細かい事を言えば、上述の蘭子の設定、あるいは1週休んだ割にはガタガタだった作画なんかは
あげられますが、そうしたマイナスを補って余りある、素晴らしい個人回であったと思います。
何よりも大事な「アイドルの魅力」をしっかりと伝えてくれた。これが一番、ですね。

こうなると、今後もしっかりと個人回で各々の魅力を感じさせて欲しいし、期待しています。
口調でどうしても好きになれないきらりだって、今回の蘭子のようにそれをひっくり返す
ことができるかもしれません
し、他のメンバーもそれは同様。また、ここまでの蘭子以上に
「浮いている」杏についても早々に個人回として欲しい
ところ。現状では何一つ救いの
要素がない存在ですし、このままでは回を追うごとにマイナスが積み重なるだけですしね。


このシンデレラアニメ、1話が完璧すぎる出来だった故、その後のハードルが上がり過ぎ、
それ以降、期待とは程遠い展開が続きました
。しかし仕切り直しとなったこの8話で
またハイクオリティなものがでてきて、本当に嬉しく思っています。これが今後続くであろう
個人回のハードルとしてまた立ち塞がるのかもしれませんが、そこを超え続けて欲しいし、
それができるのだということは、この8話自体で証明してくれている
わけです。

次回9話、タイトルでは「かな子回」とも「きらり回」とも予想されていますが、誰であれ、
今回同様にしっかりと魅力を感じさせてくれるものになると期待しています。