第23話 私 Bパート

kage

2014/01/13 (Mon)

Bパートは生放送前の楽屋で春香に練習の欠席を謝罪するところからスタート。
ここで春香は時間があるからと言って雪歩とにライブの練習を一緒にしようと
話しますが、はまず目の前の番組に注力しよう、と話します。「今の、この瞬間を
頑張ろうよ」というの話は全くその通りで、春香の焦りだけが浮いてみえる描写です。

ここで披露されるのは「Little Match Girl」。雪歩が堂々とセンターを務めあげるわけですが、
この3人というのはもちろん3話での3人でもあります。雪歩をメインにして、あのときからの
成長の程をここで見事に描いている
わけですが、春香の表情が曇るのもポイントです。

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さてシーンは「生っすか」の番組終了の場面に。千早は海外レコーディングのためお休み
ですが、やよい伊織亜美あずさ貴音らが運動着で何やら過激なことをして
いた模様。このスタジオで一体どんな企画をやっていたのやら…というのは気になります。

ここで美希は次の仕事があるとのことで急いでスタジオを後にするのですが、ライブの
練習にも出られない、とのことで春香のメンタルにはまたダメージが…。さらには
この「生っすか」が打ち切られるということが知らされることで、春香に激しいショックが
与えられることになります。もちろん他のメンバーもこれには動揺を見せましたが、
「始まりがあれば終わりもある」という貴音のセリフに代表されるように、前向きな変化だと
捉える節もあって、春香自身とみんなとの考えの相違に苦しむようにもなります。

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さらにはミュージカルの練習がライブの練習に重なって、ミュージカルを優先するよう
律子に諭されて…という感じで、春香がどんどん追いつめられるような描写が続きます。

そしてミュージカルの練習当日。堂々と役を演じる美希に対し、ライブの練習のためか
時間を気にしているばかりの春香…というあたりで、その本気度の差は歴然。

ここで春香美希に「一緒に頑張ろうね」と声をかけますが、美希は頭を振ってそれを拒否。
「それは嫌」「一緒に頑張るって言うのはちょっと違う」と春香につき返します。
もちろんこれは美希に悪意があるわけではなくて、Pへの想いを含めてではありますが、
プロ意識があっての発言。春香だってそれは当然わかっているはずですが、諸々が
積み重なっている今の状況ではあまりにも厳しい言葉
で…春香のメンタルはボロボロに。

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一人きりの事務所、レッスンスタジオ、千早の想い、Pの想い、他のメンバーの想い、そして
美希の言葉…そういった様々なものがプレイバックして、春香もとうとう限界に来たのか、
事務所によってPに相談をしようとしますが、生憎Pは外出中でそれもできず…。ここで
取りついでくれるという社長に対し、「大したことないです」と言ってしまうのは春香らしいもの
ですが、そこに不自然さを感じたのか、社長がちゃんとPにそのことを伝えたのは、
流石社長というところ
。もっともその深刻さまではわからなかったようなのは残念ですが…。

そんな状況でも春香はミュージカルの練習に挑みますが、当然そんな状況ではうまくいかない
ようで、逆に自身に満ち溢れた表情の美希とは雲泥の差で…ということになってしまいます。

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そんな折、Pが陣中見舞いとしてやってくるわけですが、「楽しいか」という問に対して、
「楽しいです。勉強になることいっぱいあるし」と返す春香の声と表情は明らかにその
セリフとは食い違っていて…というところを見抜くのは流石P
。前日春香が事務所を訪ねた、
というところから話を切り出して、その話を聞き出そうとしますが、タイミングが悪いことに
美希がやってきてしまって、その話ができなくなってしまう、ということになってしまいます。

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ここでの美希は極めて普段通りであって、当然春香の邪魔をしよう、なんて考えは全くある
わけもないのですが、この描き方では美希が悪者にしかならない…というのは気になるところ。
それにしても美希の「ハニーのどら焼き」という発言に「蜂蜜味じゃないんだけどな」と
謎のツッコミをするP…そのギャグセンスはどうなんでしょうかね…。

さて春香はそんな美希とPのやりとりを見て、自身の悩みというのが大したことではないと
いうか、わざわざPにするようなものではない、と思ってしまって…という風になり、Pへの
相談も「いいんです」「なんでもありません」とやめようとしまいます。しかしその様子は明らかに
不自然で、Pはそれを聞き出そうとしますが、後ずさった春香はなぜか空いたままになっていた
奈落に落ちそうになる、という事態に。そしてその春香を庇ったPが代わりに奈落の底へ…。

というところでエンディングへと入っていきますが、曲は「見つめて」のinstrumentalバージョン。
ここで初披露の完全新曲ですが、まさかのinstrumentalバージョンとは驚かされるもの。
CD収録にあたって歌うのが雪歩貴音、というのが明らかになるのですが、ここでこの
二人の歌声が聴こえるのは明らかに不自然で、このバージョンで良かった
ところです。

そしてこのエンディングは手術中のPを手術室の前で待つ美希と、一人泣き崩れる春香
という非常に印象的なカットが最後に描かれ、この23話は終了となります。


さて、この23話はストーリー終盤、最後の山場ということで、極めて重苦しいシリアス展開が
描かれました。20話以降ずっとそうなのですが、春香の一人称と言っていい視点からの
描き方になっていて
、その春香の心境が視聴者にもはっきりとわかり、徐々に追い詰められて
いくかのような感じがダイレクトに伝わり、その辛さを十二分に感じられる
ものになっています。

そういう意味でこの演出は成功していると言っていいと思うのですが、問題はその肉付け。
ストーリー終盤に山場を、ということで、アイドルが忙しくなることの陰と陽を使い、それを
メインヒロインの春香に背負わせる、ということ自体は問題ない
と思います。しかしながら、
そうして追いつめられる春香に対し、同様の気持ちを持つ、あるいは春香に寄り添えるのが
千早だけ、というのは不自然ではないかと。他のメンバーだって春香と同じ気持ちをもって
しかるべきで、ストーリーの都合上それを持たされなくなった
、という風にみえてしまいます。
リーダー格として765プロを引っ張ってきた春香について、他のメンバーは何も心配していない、
ということはまだ理解できても、自身達が何も考えていない、なんてことはないはずです。

また、これによって春香が一人浮いているというか、プロ意識が低いアイドル、という見方も
できてしまうようになっていて、ここもうまくはないところ。美希との対比はなおさらですね。
要するに、ストーリーに合わせてキャラクターが動かされてしまった、ということが問題です。

アニメのシナリオにおいてこれが必ずしも間違っているとは思いませんが、ゲームという原作が
あり、それ以外にも様々な展開があり、それを踏まえてのこのアニメとなっているアイマスに
おいては、とても正しいやり方とは言えない
、そんなことになってしまっているように思います。

ストーリー終盤でのシリアス展開自体は良く、その演出自体も良くとも、それを肉付けするのが…
というところで、どうしても評価しにくい回になってしまったのは残念です。



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