劇場版アイドルマスター レビュー その3 ※ネタバレあり

kage

2014/01/28 (Tue)

続きまして「その3」。ネタバレが続きますが、まだまだ前半です。


11.プロデューサー、ハリウッド研修行きを報告

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皆が集められ、Pの口からアリーナライブ後にハリウッドに研修へ行くことが伝えられます。
このシーン、バックダンサー組もいて、報告直後に硬直した765プロメンバーよりもむしろ
反応が早い
、というくらいで描かれています。とはいってもその反応自体は当然Pに
問い詰める、なんてものではなくて、765プロのメンバーの表情を伺う、というものですが。

そして765プロのメンバーも少しの硬直後、その報告の意味を理解し、Pを問い詰めます。
しかし、Pの意思は固く…というところで、誰も何も言えない、という状況に。このシーン、
PVでの美希の表情からは、美希だけは一人事前に聞く機会があったのでは、と思ったのですが、
そんなことはなく、それどころか美希はPに対して何も自分からは言いません

美希自身もハリウッドに行くから、というのもないではないでしょうが、それ以上に、実際のPへの
想いというのは、実はそれほど重くはないのではないか
、という風に感じ取れます。
こう書くと語弊があるかもしれませんが、少なくとも360における美希ならば黙っていないはず。
このアニメにおける美希のPへの想いは、軽いとは言いませんが、仕事と天秤にかけた際には
決してPのほうが重いとは言えないのではないか
、という風に感じられます。

とはいうものの、メンバー達にとってやはりPの存在は大きく、部屋に戻ってからもみんなで
それについて話すこととなります。ここで伊織が寂しそうな反応をみせるわけですが、
そこに亜美真美から茶化しが入ります。しかし伊織はその茶化し乗らず、「寂しいに決まって
いる」
と本音をストレートに返します。これには亜美真美も驚き、そして自分達も…
という雰囲気となって、部屋の空気はさらに重苦しいものとなってしまいます。

そんな中、春香はハリウッド行きの報告直後、一人だけ声をかけられたシーンを思い出します。
そもそもここでPが春香に声をかけたのは、リーダーだから、というのもあるでしょうが、
それがなくともやっぱり春香には声をかけていたでしょう。それだけの関係性がこの二人の
間にはアニメ全26話を通して結ばれた、ということは確実に言えるはずです。

ここでの二人の会話は、ハリウッド研修の話ではなくて、「10年後」の話。10年後、春香
どんなアイドルになっているのか、あるいは…という風に話は進み、10年後にどうなるかは
わからない、だからこそ楽しみだ
、という風な話で結ばれることとなります。

さてこの「10年」、やや唐突感もありますが、これはそのまま「アイマスの10年」を表現する
シーン
となっていると言っていいでしょう。10年前といえばアーケード稼働前になります。
しかしながら開発は進んでいて、天海春香というキャラクターも当然いたはずです。

そんな春香が、アイマスが、10年後に今のような状態になっているなんて、当時誰も思っても
みなかったはず。アーケードだけで終わっていても全くおかしくなかったはずのこのコンテンツが、
ここまでの巨大コンテンツになった
、10年あれば信じられないような変化も起こるのです。

アーケードから家庭用、携帯機、ソーシャルと進んだゲーム、このアニメ、そして映画への流れ、
あるいはあまりにも膨大な数の音楽、CD、レコード大賞という勲章。毎年開かれる大型ライブ、
あるいは全国ツアー。さらには春香自身もまたNHKの「わたしの大好きなヒロインたち」で
第一位、中村さんも「アニメアワード」女性声優賞で第一位。誰も予想できなかったであろう
超巨大・超人気コンテンツへ、キャラクターへと成長することが、この10年で確かにできた
のです。

このシーンというのはその想いをこめてのシーンのはずで、だから10年後に春香が、アイマスが
どうなるかなんて誰にもわからない、ともなるわけです。声優陣へのメタ描写もそうですが、
このシーンもまた、この映画が本当に「集大成」を意識して作られていることがよくわかります。

また、ここでは「今」を大切に、というのもポイントです。「今があるからこそ未来がある」と
いうことになりますが、これもまたアイマス自体を示している
でしょう。今現在こそ、
「10周年へ向けて」で展開していますが、かつては言わば「場当たり的」「自転車操業」で
コンテンツを動かしていたアイマス。それでも、その時々の「今」に全力だったからこそ、
こうして積み上げられた9年があり、それが現在のアイマスを構成している
わけです。

「今」が大事、というこのシーン、メタ的にも、ストーリー的にも極めて大事なところです。

さて、そんなシーンを思い返した春香は、みんなへと、「だからこそ、次のアリーナライブを
頑張ろう」と発破をかけます。この姿こそまさしくリーダー、というものを感じさせますね。
そしてこれによって一気に空気が柔らかくなり、伊織にふざけて飛び込む、という流れに。
このシーンもPVだとやや違和感がありましたが、この流れならば伊織の子供っぽさもわかります

そしてそのままおフザケが過ぎてしまい、律子は怒り、バックダンサーも驚く大騒ぎとなります。


12.合宿終了、そしてミニライブへ

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さてハリウッド研修報告の次の日、5日目だか6日目だかの朝、765プロのメンバーは
バックダンサーを残して一足先に帰京となります。ここで見送るバックダンサーの中で、
美奈子はやたらとキリリとした表情でセンターに立っていました。このシーンだけみれば
この7人の中での最年長として、みんなを引っ張るシーンが今後あるのだろう、と
思わせられたのですが、実際にはそんなシーン全くなくて…というあたりは残念。

それはともかく、Pからアリーナライブの前にミニライブに参加するように、という話となります。
そしてそのまま間髪いれずにそのミニライブへのシーンへとは入っていくわけですが、
ここでの楽曲は「MUSIC♪」春香千早あずさというハニーサウンドチームから律子
抜いたトリオでの楽曲となっていて、そこに7人がバックダンサーとして参加する形になります。

しかしながらまったく上手く踊ることができず、転んでしまうなど散々な出来に。そしてそのことが
週刊誌にまで取り上げられてしまい、それについてPと小鳥が会話するシーンとなります。

さて、ここでのポイントは週刊誌に「765プロ、世代交代失敗!?」といった文言が書かれている
ことです。さらには「急ぎ過ぎた世代交代」等々の文言もあるわけですが、これはそのまま、
今のアイマスとグリマス、あるいはモバマスまで含めた「アイドルマスター」を示すものです。

公式側は「世代交代」なんて言葉は全く使っていませんが、私を含めたPの多くが
その可能性について十分に理解し、それぞれの形で考えている、という状態になっています。
そしてその中で、私を含めた少なくない数のPがこの世代交代を感じさせるモバグリの展開に
反発をしているのが現状
で、その意味では世代交代は現状うまくいっていません。

そのことについて、当のグリマスメンバーがいるこの劇場版で、こういった形でメタ的に
描いてくる、というのは中々思い切ったものだな
、と正直感じました。それと同時に、これを
描いてしまった以上、この映画内でうまくそれに対するメッセージを出すのだろう、とも予測でき
ました。実際にこれについては暗にメッセージを出しますが、それは終盤のシーンとなります。

それはともかく、ここでは週刊誌なんて今更誰も気にしない、とPと小鳥は話をし、ハリウッド研修は
予定通り行く、ということを確認。そんな中小鳥が「自分もPのハリウッド行きを寂しく思って
いる」なんて話をしたため
に、雰囲気が随分アレな感じに…まぁ当然何も起きませんけど。

ちなみに、快晴ばかりだった合宿と相対するように、ここからは曇り、というか雨ばかりが
ずっと続いていきます。これは古典的に、天候でストーリー状況を表現しているわけですが、
やはり分かりやすくて良い演出ではあると思います。後の晴れのシーンも印象的ですしね。


13.バックダンサー達の苦悩

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さて合宿が終わっても765プロのメンバーはレッスンを当然続けるわけですが、この時点では
バックダンサー組とは完全に別です。同じステージなんだから極力一緒にやるべきでは、と
思うのですが…。また、ちゃんと12人が揃っているのもポイント。アニメ終盤で揃わないことに
苦しんだはずですが、その後スケジュール調整がなされるようになったことの証明でしょう。

そんな中、宛てに美奈子からレッスンで悩んでいる、とメールが入ります。最年長の美奈子が
代表でメールを送るのは分かりますが、なぜに宛ててなのか、というのは気になるところ。
普通に考えればリーダーの春香宛てのはずですが、ストーリー的に春香に直接、ではなくて
ワンクッション置くのは確かに正解だと思います。そしてその相手はやはり年長者である必要が
ありますが、律子は除外、あずさは携帯をまともに使えるか怪しく、貴音に至ってはあずさ以上に…
と考えればに行きつくわけですね。雪歩も同い年ですが、この二人を比べると…
せっかく雪歩も皆を勇気づけていたんですけどね。あるいは、もしかしたら可奈が春香に憧れる
ように、美奈子はに憧れがあるのでは…と考えたほうが面白かもしれません


それはともかく、それに不安を感じたメンバーは、事務所にバックダンサー組を呼びます。
そしてそこで語られるのは、週刊誌に載ったスキャンダルへの不安と、ミニライブでの失敗、
そしてそれによる内部分裂の危機、という問題についてです。Pが楽観視した週刊誌問題、
765プロメンバーは問題なくとも、バックダンサー組には問題があった
わけですね。

ちなみにこの週刊誌を取りだすのは美奈子。この手の雑誌なので、年少のメンバーではなく
18歳の美奈子に取りださせた、という描写は中々うまく描けていると思いました。

そしてその週刊誌以上の問題はミニライブについて。春香がライブ後にバックダンサーの
楽屋を訪れたシーンを回想します。春香は初めてのステージで全くうまくできなかった
ことに対する反省をするメンバー達を見かけますが、そんな中、可奈が765プロの持ち味である
「みんなで頑張ろう」
というようなことを口にし、みんなを勇気づけ、元気づけようとします。

しかしながら、それを言う可奈自身が最も失敗が大きかったこともあり、志保がそれに強く反発。
「みんな」じゃなくてまず「自分」がなんとかしなさい、というようなことを可奈に言います。
しかしその言葉はあまりに強過ぎて、他のメンバーも含めて一触即発のムードに。それを盗み見る
春香は間に入れそうもなく…というところであずさが登場。皆に声をかけ、その場を解散させます。

さてこのシーン、あずさはこの楽屋内の闘争を理解したうえで強制解散させたのか、それとも
わからぬまま自然に解散させたのか、どちらともとれるようなシーン
として描かれています。

その後あずさからは何のフォローもないことから、後者だと考えるべきなのかもしれませんが、
春香にはできなくともあずさならば、という感じで前者であっても不自然ではないでしょう。
まぁ前者であるならば、それについて何かしら触れるシーンがやはりあるべきでしょうけどね。

そしてここでは帰り際の可奈と春香のシーンも描かれます。ここでの可奈はカラ元気で、
「みんなで頑張る」を「私が頑張る」と言いなおし、春香の元を去っていってしまいます。

そんな可奈が今この765プロの事務所には来ていない、ということで、さらにはレッスン自体にも
来ていない、メールも帰ってこない、ということが知らされます。これにはショックを受ける春香

しかしそれはここで追及することではなく、まずは765プロでバックダンサー組を預かる、
とPが宣言します。まぁライブに出る以上最初からそうするべきだった、としか思えないんですが、
とにかくこの現状を打破するためにまず一手を打つわけです。


続きます。
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この記事へのコメント

kage

今日見てきました
色んな解釈あるんですね
自分的には美希の想いが軽い…って言うよりはアニメ美希のほうがゲーム美希より成長してるように感じので
心配させないように
Pの邪魔にならないように
そんな心遣いにも見えます

Posted at 04:45:43 2014/03/03 by

この記事へのコメント

kage

Re: タイトルなし

コメントありがとうございます。

今回の映画は人によって本当に色々と解釈が異なると思います。

美希の想いは…どうなんでしょうね。
公式が答えを出さない以上、捉え方は「人それぞれ」ですね。

Posted at 22:17:29 2014/03/03 by トリプルデイP

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kage


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