劇場版アイドルマスター レビュー その7 ※ネタバレあり

kage

2014/02/01 (Sat)

ついに今回がラスト。もちろん全てがネタバレです。


21.アリーナライブへ!

季節はすっかり秋、春香千早は紅葉舞う坂道を二人で歩きます。二人の話の中では
バックダンサー組はバックダンサー組で頑張り、可奈もうまく踊れるようになってきている、
ということなんですが、「ライブまで765プロで預かる」とPが言っていたはずでは…
「みんなで頑張る」なら19人でレッスンを頑張ればいいのに…と思えてしまいます。

ちなみにバックダンサー達のレッスン風景では、ちゃんと美奈子がお姉さんっぽい
立ち回りをしているようなシーン
が描かれます。セリフ無しなので印象は薄いですが…。

またここでは千早が母親に対しての、ライブのチケットを入れた手紙をポストに入れますが、宛先の
名前はよく見えません。下の名前が「千種」でも、現在の姓が設定で決まっていないのでしょう…。

そしてここでは春香が可奈の話を踏まえて、「私も変わりたい」と決意します。ここで春香
こう言うことは、つまり「アイマスも変わる」というメッセージに取れますが…果たして。


22.楽屋、そしてステージへ

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ついにライブ当日。可奈はちゃんと体型も戻っていて、衣装が入ることに感動しています。
そして765プロのメンバーも衣装にお着替えした姿をPと律子に披露するわけですが、ここで
あずさ律子に対しメンバーが共通で頭につけているコサージュを胸につけ、「律子さんとも
いっしょですよ」と声をかけます。もうこのシーンで律子がステージには絶対に立たない、と
確信できてしまうわけですが、しかしながらこの描写は本当に良くできていて、言葉がありません

25話のように無理矢理ステージにあげるでもなく、「プロデューサーに徹する」と宣言した
律子の気持ちを汲んで、それでいて「心は一つ」とこのコサージュに託す。
そしてそれが
律子にとってベストパートナーであるあずさ、とあっては、私としては律子がステージに立たない
ことに対する不満というものをもう口にすることすらできなくなってしまう、完璧な演出でした。

また、ここではPが春香だけに声をかけたことに対し、美希が「やっぱり春香ミキのライバル」と
言うわけですが、ここでのニュアンスは当然水瀬家のものとは全く違うものですね。

そして円陣を組み、気合を入れた彼女たちは律子とPに見遅れられ、ついにステージへ向かいます。
ここで一枚、ステージからアリーナを一望するカットが、完全に実写にしか見えないのですが…
7thのときの映像を使ったのか、それともハイクオリティなCGか、なんにしても息を飲みました。

ここでは可奈と杏奈が手を握り締め合い、緊張に耐える、というシーンが描かれていて、
これはそのまま13話のやよい雪歩のトレースにみえる描き方です。本当に「アイマスとグリマスに
違いはない」ということを表現するような描き方であって、中々うまいものだと思います。

そして12人はついにステージの上に。7thのときと同じ演出で、BGMとともに幕が上がります。


23.M@STERPIECE

ここで満を持して歌い踊られるのはもちろん主題歌である「M@STERPIECE」。
ここでの幕開けのシーン、春香のポーズがXbox360版のパッケージイラストである、右手の甲を
頭にあてるポーズからのスタート
、ということでこのシーンだけでもう感無量、という感じ。

そして圧巻のライブシーンへ、となるわけですが、ステージやサイリウムはともかく、アイドル達に
CGを使ってしまっている
、というあたりはやはり物凄く気になってしまいました。アニメの
ライブシーンは、アニメ絵で全て描き切るからこそ、ゲームとの差別化ができていて、
そこに感動があったはずなので、ここで使ってしまっては…というのは残念なところ。
ただ、アニメ絵ではどうしてもカバーできない部分に使った、という感もあり、クオリティは圧巻
実写では絶対に無理なカメラワークでステージを描き切るのはやはり胸躍ります。

また、サビでバックダンサー達が躍り出てくるシーンも、やはり感慨深いもの。以前の私なら
「サビでなんでグリマスを映すのか」と思ってしまっていたところですが、今回は事前に心構えを
つくり、そしてこの映画自体のストーリーもあって、心地よく観ることができました。

ただ、バックダンサー達の踊りは飛び跳ねながら頭上で手を叩くだけ、というものがかなり
多く
、あれほどまでに厳しい練習をしたダンスがそれなのか、と少し思えてしまいます。
しかしながら、間奏ではメインステージでしっかりしたダンスを見せてくれますし、遠目の
シーンでも別の激しいダンスをしているシーンもあって、それをもっと大きく映してあげても…
とも思えます。私がグリマスに対しここまで思えるようになるとは…というのも別の意味でグッと。

765プロ含めた、ダンス自体も圧巻ですが、花道を大きく使った演出は、まさに7thそのもの
美希のハイタッチはメドレーを思い起こさせますし、ペアで手をつないでメイン花道を
駆け抜ける、というのは「いっしょ」そのまま。ここでは春香&千早美希&雪歩&あずさ
伊織&やよい亜美&真美貴音&
、とほぼベストカップリングでの手つなぎとなりますが、
やはり中村さんがそうしてくれたように、春香がカメラに向けて、つまりは私達Pに向けて
手を差し伸べる、という演出があればなおのこと感動できたはず
。まぁ人数が偶数なので
そうもいかないのでしょうが…だとするとやっぱり律子が…とも思えてしまうんですけどね。

また、それ以外に気になるのは春香貴音のツーショット。この映画でイマイチ存在感のなかった
貴音。最後の最後にいいとこどり、という感じです。そもそも春香貴音の組み合わせ自体が
かなり貴重であって、いつものカップリングだけではない新鮮味もここで魅せてくれたわけですね。

そして、ダンスもそうですが、楽曲自体がやはり圧倒的。アイマス初のCDシリーズのタイトルを
使うということで、まさしく「集大成」を感じさせる壮大な音楽と、過去と今、未来を結ぶ歌詞
この映画のストーリーが、このライブシーンが、アイマスの全てが載ることで、まさしく
「MASTERPIECE」、最高傑作と感じさせてくれるような、心を揺さぶる楽曲
となっています。

ほとんど客席にカメラを逃がすことなく、ステージをくまなく描き切ったカメラワーク、
7thを思い起こさせる各演出、バックダンサーを含めた躍動感溢れるダンス、そしてこの楽曲。
文句なしの圧倒的スケールで、結局この1曲だけであったライブシーンにも大満足です。

が、8th横浜で収録した音源が全て使われているとはとても思えず…
特に各アイドルの名前を叫んだ音源はどこへ…ということだけが心残りではあります。


24.エンディング

ライブ終了後、すぐさまシーンは空港へ。ハリウッドへ行くPをお見送り、というシーンです。
ここではやよいだけが目をウルウル、というのも気になりますが、それよりもなによりも、
最後のカットでは律子も含めた13人をしっかり映している、というのが非常に嬉しかったです。

そしてここでBGMはエンディング曲「虹色ミラクル」へ。エンディング曲ではありますが、
タイトル通りの疾走感と爽やかさがあって、未来へ突き進む雰囲気を感じさせる楽曲

エンディングではエンドロールとしてクレジットとライブシーン後のイラストが挿入されます。
クレジットで気になったのは「M@STERPIECE」の歌手名が12人の連名であって、決して
「765PRO ALLSTARS」ではないこと。当たり前なんですが、ホッとする描き方。

また、8th横浜参加Pだけでなく、スペシャルサンクスとして「プロデューサーの皆様」と
クレジットされていたことにもやはりグッと来ました
。これは本当にアイマスだからこそ、
であり、プロデューサー冥利に尽きるというか、非常に嬉しいポイントです。

一方のイラストとしては、「虹色ミラクル」の一番部分ではその後のライブのシーンを
描いています。ここで印象的なのは伊織と志保のツーショット。劇中を思えばこそ、ですね。

そして二番からはそのライブ後を765プロを中心に描いていきますが、やよい
真美による新プロジェクト
律子がプレゼンしているようなシーンもあり、今後が気になるところ。

さらにはライブの客席で登場するかと思いきやしなかった渋谷凜がここで顔見せ。
ミリオンのメンバーも、可奈がオーディションを受ける場面でエミリー・スチュアートや
豊川風花、徳川まつり
らの姿もみられ、アイマスの今後を考えさせられます。

そして最後はハリウッド研修を終えたであろうPが765プロに帰還、というところまで描写。
もう次、すなわち二期はないのでは、と思わせるくらいの完璧なラストで幕を下ろします

ちなみにこの時点では季節は再び春、のはず。アニメ開始時点からちょうど2年となる
わけですが、メンバーが年齢を重ねた様子は全くうかがえません。高槻やよい(16)とか
にはなっていない感じですね。やはりアイマスは「終わらないコンテンツなのか」…。

とにもかくにも、大団円、という感じのグランドフィナーレでした。



さて実に7回にもなったレビューはここで終了。次回は各観点からみていきます。
そしていつもの(?)企画もやる予定で、準備中です。
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この記事へのコメント

kage

劇場版アイドルマスターレビュー7部作、読ませていただきました。
昨日本編を一回視聴して、制作陣の各キャラクターへの思い入れを、充分すぎるほど感じました。

視聴後の、「思いを発散したい気持ちを」ネットで捜索していて、本ブログにたどり着きました。

そしてブログ主もまた、アイドルマスターの世界を愛してる人なんだと感じ、ちょっとうれしく思いました。

私はまだまだ、アイドルと(我々を含めた)プロデューサーの成長劇を見てみてみたい。

TVアニメの二期、劇中劇の映像化、そして劇場版第二弾。
このブログへのコメントを考えるにあたり、M@STERPIECEを聴きながら、もっと「向こう側」を見てみたいことを再認識しました。

Posted at 16:09:03 2014/02/02 by 星井美希の中の人と同郷の人

この記事へのコメント

kage

Re: タイトルなし

星井美希の中の人と同郷の人 さん

コメントありがとうございます。
アイマスは本当に愛にあふれた素晴らしいコンテンツだと思いますし、
今回の映画ももちろんそれが存分に感じられた作品でした。

これから先の「輝きの向こう側」へアイドル達と共に進んでいきたいですね。

Posted at 19:28:05 2014/02/02 by トリプルデイP

この記事へのコメント

kage

メタ的な読み面白いです。一気に読ませていただきました。

ところでライブシーンでは伊織、あずさ、亜美に美希が並んでましたね!
これって竜宮小町+美希!
竜宮に美希が加入した、とも
美希が立場的に竜宮に並んだ、とも読めるカット。
さらに考えれば、合宿中のホワイトボードには
既に春香と貴音のペアリングが書かれていました。
ということは、竜宮+美希のフォーメーションは誰かが発案したんでしょう。
美希なんだろうか、竜宮のだれかなんだろうか、
そんなふうな想像が広がります。

加えて、みんな今回はハンドマイクなんですよね!
しかも前列が歌っているときには、後列はマイクおろして控えにまわる。歌のパート分けがされてる!
これも7thをはじめアイマスライブの全員合唱ではいつもの光景。
どんだけ拾ってるんだ、と。

劇場版、また見に行こうと思っています。
見るたびに発見があるので。
またここで知った新たな視点も確認してきたいと思います。

Posted at 01:16:56 2014/02/03 by zap

この記事へのコメント

kage

Re: タイトルなし

zapさん

コメントありがとうございます。

非常に細かいところまで見つけていらっしゃって、勉強になりました。

私は7回観ているのですが、まだ観きれていないところがあるな、
という風にも思いましたし、まだまだ劇場に足を運ぼうと思います。

Posted at 21:27:18 2014/02/03 by トリプルデイP

この記事へのコメント

kage

読ませていただきました。本当に細かく見ていらっしゃる。
正直言って映像の素晴らしさには感服いたしましたがストーリーについては不満や疑問を持っていました。が、この記事のメタ的な解釈、製作者の意図にそっているか反しているかは置いといて自分の中のわだかまりが解消されました。
不満や疑問がここまで考えられなかった気づけなかった自分に対しての不甲斐なさに変わりました。あっているあってないではなく確かな説得力を私は感じました。
それと同時にアイドルマスターの積み上げてきた歴史とその深みに感動できたという感謝があります。ありがとうございます。

Posted at 17:08:51 2014/02/06 by

この記事へのコメント

kage

Re: タイトルなし

コメントありがとうございます。

私のレビューがこの映画を楽しむのに役だったというのなら、非常に光栄です。
仰る通り本当にこういったメッセージが込められて作られたかなんてわからないわけですが、
私にはこう思えた、というのに共感していただけて嬉しく思います。

Posted at 22:39:11 2014/02/06 by トリプルデイP

この記事へのコメント

kage

こちらのレビューを読ませていただきました。
劇場版は気になるものの、律子がステージに上るのかどうかが気になり検索してこちらを見つけました。出番が少なくとも、みんなといっしょにステージに上ってほしいと期待していたのです。しかしどうやらその期待は・・・。

アンケートも拝見しました。とても興味深い内容になってると思います!

たとえば問12の律子のライブ出演に関して、「あまり納得出来ない」と「全く納得出来ない」を合わせると、わたしが見た時点で6.5%でした。
アイドル13人として、100%の13分の1が7.7%ですから、ちょうど律子ファンだけが「納得いかない」のかなと思える数字です。

一方、問1の「いつからアイドルマスターのプロデューサーになりましたか」の回答で、2011年以降という回答がほぼ半数になってました。

2011年はアイマス2が発売され、TVアニメが放映された年です。2011年からのプロデューサーにとって、律子は最初から「プロデューサー」ですから、そう考えると「納得いかない」の6.5%はやや多い数字にも思えます。

「1」の律子は、「アイドルに向いていないと思い込んでいたが、努力してトップアイドルになる」というシンデレラストーリーキャラだと思っていました。

なので「2」以降の律子は、「魔法使いが現れないまま舞踏会を諦めて、そのまま家政婦になったシンデレラ」といったところです。
また、律子に魔法をかけてほしい。


もし映画を観たら、私もアンケートに答えたいと思います。

Posted at 17:06:00 2014/02/15 by 2007年からのP

この記事へのコメント

kage

Re: タイトルなし

コメントありがとうございます。

映画をご覧になる前に当方のブログをご覧いただいたんですね、ありがとうございます。

さて、アンケートについては確かに仰るような結果になっていますね。
律子については、やはり「2ndVISION」以前と以後、いつPになったかで
感じ方は随分変わる、というのは仰る通りだと思います。
私としては律子にはどうしてもステージに立ってほしかった…というのは強くあります。

「2」では現状、仰る通りになってしまっている律子ですが、「ONE FOR ALL」でまた
魔法をかけてくれると、そう信じて待っているところです。

アンケートは記事にまとめる上ではそろそろ締めきってしまうのですが、
ページとしてはそのまま残しておくので、ご覧になったらぜひお答えください。

Posted at 19:13:14 2014/02/15 by トリプルデイP

この記事へのコメント

kage

マスピは全員のソロverが使用されなかったのが心残りです
ストーリーに影響しないし、全員に見せ場を作れるはずなのに(律子さんのパートは工夫してなんとか)

Posted at 21:50:42 2014/07/19 by 名無しのプロデューサー

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kage


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