「アイドルマスター XENOGLOSSIA」とは何だったのか? 前編

kage

2014/09/23 (Tue)

さて、アイマスは現在765、876、シンデレラ、ミリオン、そしてSideMと大きく5展開が
存在しているわけなんですが、そのうちのどこにも属さない異例の存在、というか
文字通り黒歴史としてアイマス史に名を残した展開があります。
そう、それは「アイドルマスター XENOGLOSSIA」というアニメ展開です。

今となってはもはやネタでしかない存在ではあるんですが、「アイマスらしさ」
微塵も存在しないこの展開は一体何だったのか
、今改めて考えてみたいと思います。


「アイドルマスター XENOGLOSSIA」とは


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井口裕香、堀江由衣 他

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2007年4月から9月にかけて全26話、2クールをかけて放送された、サンライズ制作による、
史上初の「アイドルマスター」の名を冠したアニメ作品…であるわけなんですが、
アイドルの設定や世界観の設定が通常のアイマス世界とは大きく異なることがポイントとなります。

まず世界観としては、アイドルとしてトップを目指すストーリー…なんてものでは全くなく、
近未来を舞台に、「iDOL」(アイドル)と呼ばれるロボットを少女たちが操縦し、崩壊した月から
降ってくる隕石を除去する…というハッキリ言ってこの時点で全く意味不明の設定


もちろん除去作業がメインというより、ロボット同士のバトル、少女同士の人間関係、といった
あたりにストーリーの主眼が置かれていくことになるわけですが…そういう問題でもありません。

そしてさらに問題となってくるのが、アイドルのキャラクターについてです。
ここで言う「アイドル」とはもちろんロボットのことではなく本来のアイマスのアイドル達です。

メンバーとしてはアーケード時代の10人だけであり、既に発売されていた360より加入の
美希や、小鳥の存在はありません。では10人についてしっかり描写されたかというと…。

最大の問題となるのは、なんといっても「声優が違う」ということになってきます。
今作では天海春香が主人公であり、本来の「メインヒロイン」の体裁をその意味では保っては
いますが、声優は中村繪里子さんではなく、井口裕香さんである、これは大きなポイントです。

春香以外の9人についても声優は全て本来の顔ぶれとは異なり、亜美真美は別々の人が
演じている、ということもあります。そしてその声優の面々というのが所謂「人気声優」と
言われる声優や、あるいはこれから売りだそうされていた声優であり…
ということも、ですね。

そして違うのは声優だけではなく、キャラクター性自体が大きく異なります。
それこそ、春香なんかは年齢や体格の設定や性格は本来のものと大きくは変わらないのですが、
他のメンバーは年齢から体格から性格まで、非常に多くの設定が変わっており、残っているのは
ビジュアルのイメージと名前だけ
、とすら言える状態であるものも少なくありません。

例えばやよいは年齢が15歳になり、体格は春香以上にグラマーになり、そして性格は姉御肌に。
雪歩は大人しい性格はそのままでありつつも、体格は貧層とは真逆の立派なものに。
は体格的にはそれほど大きくは変わらないものの、非常に厳しい性格に…といった具合に。

ここまでキャラ設定が違うのだから、声優はむしろ違って良かった、と言って差し支えない程に
大きな差異があって、「スターシステム」だとしてもあまりにも…というくらいにも感じられます。


「PROJECT IM@S」の一つとして

ここまで既存アイマスと違ったこの「XENOGLASSIA」とは一体何だったのでしょうか。
当時すでに発足していた「PROJECT IM@S」においては一体どんな位置づけだったのでしょうか。

今作は、公式側からも視聴者側からも「『アイドルマスター』のキャラを使った『舞-HiME』」と
いう表現がされる作品であり、公式側の見解としては、ゲーム版に準拠した世界観ではアニメ化が
できない
、というところから作られた作品である、というのがもっと端的な説明とは言えます。

後にアイマスは原作の世界観に忠実にしっかりアニメ化され、サンライズはアイドルアニメとして
ラブライブを制作し、成功を収めた…という後日談があるため色々と勘繰りたくなる部分もあって、
必ずしも公式の見解を鵜呑みにすべきでもないのかもしれませんが…。それこそ、声優陣の
メンツなどを見ても、「オトナノジジョー」が色々とあったのでは、とどうしても感じます。

声優という観点では、嘘か本当か中村さんらもオーディションを受けたが落ちた、というような
話もあり、単なる噂話に過ぎないレベルではありますが、どうにも気になる部分でもあります。

ただ、そういった事を色々と鑑みて一つ考えられるのは、現在と当時とでは「PROJECT IM@S」の
あり方自体が全く別のものだった、別のものにしたかった
のではないか、という事です。

現在では「アイマスらしさ」とはつまり「アイドルとプロデューサーの関係」であって、これは
当然ゼノグラシアでは全く存在しない概念ではあるんですが、次の「別の世界線」であったDSも
含め、「アイマスらしさ」「PROJECT IM@S」が今現在とは異なるのでは、と感じられます。

つまり、当時の「PROJECT IM@S」は、プロデューサーがどうとか、ということではなくて、
「天海春香」らのキャラクターの概念が様々な世界線で活躍する、「アイドルマスター」という
言葉が中核に据えられる、といったようなプロジェクトであり、そのうちのひとつが
このゼノグラシアだったのではないか
、とも感じられるのです。つまりは、今作がもし「成功」を
収めていたのならば、同様の展開が他にもなされていた、ということです。

もちろんこれは全て妄想に過ぎないわけですが、そこまでの事がない限りは、ここまで全く異色の
世界観が描かれるとはやはりどうしても思えません。当時は360の発売直後であり、アニメの
制作期間はそれこそ発売前からのはずであるわけで、アイマスというブランド自体がまだまだの
存在であり、その先どのように転ぶかは全くわからない、といった状況であった事を踏まえても。

続きます。
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