「9.18」とは何だったのか? 前編

kage

2015/07/10 (Fri)

さて、間もなく10thライブが開催されます。
ちょうど5年前、5thライブのタイミングで正式に「2ndVISION」に移行したわけですが、
その際にアイマスの歴史上最悪の事態とも言える「9.18」なる事件が発生しました。

あれから5年、この10thライブにおいて、「3rdVISION」が発表されるのかはわかりませんが、
しかしながら「PS4版アイマス」の発表は恐らく確実のはずで、再び大きな地殻変動が
起きても全くおかしくない、という状況
にもなっています。

また、765の声優は5周年のタイミングで公式側より「また同じだけの期間を
頑張ってくれますか?」の問いに「Yes」と答えた、という話もあるわけですが、
この10周年はまさにその「同じだけの期間」が終わるタイミング。
口約束なのかもしれませんが、その「契約期間」が切れるタイミング
でもあります。

さらにはシンデレラの現在の躍進っぷりや、ミリオンの持つポテンシャルを
考えれば、「765完全撤退」はないにしても、「これまでと同じ」が続くとも思えません。

では果たしてどうなるのか…は結局10thライブにて、と言う話になるんですが、
その前に、このタイミングだからこそ、5年前のあの事件、
「9.18」とは何だったのか、それをもう一度考えてみたい
と思います。

先日の当ブログでのアンケート結果では「2011年以降」のPが7割、という
結果もありました
し、その現実を踏まえて、あの事件を風化させてはならない、
という思いも込めて、ここで私なりにまとめます。

…あくまでも「私なりに」であり、そもそもこの件は各々の主観による部分が
極めて強いものである
、ということをあらかじめご了承いただければと思います。
もし明らかな事実誤認がありましたら、それに対するツッコミは大歓迎ですが。


「9.18」とは

9・18事件(ニコニコ大百科)
http://dic.nicovideo.jp/a/9%E3%83%BB18%E4%BA%8B%E4%BB%B6

2010年9月18日、東京ゲームショウ2010におけるアイマスのステージイベント
「プロデューサー決起集会」において発表された新情報と、それに対する反応

がこの「9.18」になります。「発表された情報」とは、既に発表されていた「アイマス2」に
関する詳細な内容になるのですが、それが非常に厳しいものでした。

具体的な新情報としては…
・ライバルユニットとして男性アイドル「ジュピター」が登場
・竜宮小町の3人+そのPである律子のプロデュース不可
・「MASTER ARTIST2 FIRST SEASON」はプロデュース可の9人分のみ発売
・「2」のテーマ曲CD「The world is all one!!」の歌唱メンバーが「MA2」において
 「選抜」する形で決定される

というもの。

ここでの発表においては、完全なサプライズで、PVも披露されたジュピターの登場が
大きかったわけですが、それよりもP達にショックを与えたのは、「4人のプロデュース不可」
「団結」を謳い、「The world is all one!!」をテーマに掲げた「2」において、
というかそれ以前に、「みんな平等」を可能な限り展開してきたアイマスとしては
致命的なトピックであり、これが「9.18」最大の問題であるのは紛れもない事実です。

アーケードからの10人のうち、亜美真美が別々で活動するようになり、
美希がSPから復帰し、貴音が765に正式加入し、「13人」が正式に揃い踏み。
ここでナンバリングの「2」が、「13人プロデュース可」のゲームになるのは必然、
そういう空気が少なくとも「竜宮小町」発表まではあった
のです。
…しかしそれがものの見事に裏切られてしまった、という話。

ジュピターについては、(を除けば)アイマス初の男性アイドルという事で、
サプライズの存在ではあったと同時に、賛否両論なのも必然の存在でもありました。
…それこそ、「男だから」「可能性を生み出したから」否定という意見があるのはもちろん、
「マンネリ化が打破できる」「新しい展開にも期待」という肯定の声があっても良かった。

しかし「竜宮小町のプロデュース不可」とセットの発表は最悪のタイミングで、
否定の声しか聞こえない、存在しない、という状態となりました。
…そう考えれば彼ら自身は被害者とも言えますが…。

例えるならば、「竜宮小町のプロデュース不可」が出火元であり、
「ジュピター」は油、それ以外の事柄は木の枝
、といった感じの話。
全ての問題の根幹は「竜宮小町のプロデュース不可」と言っても過言ではないのです。


そんな中、補足的な内容として、WEB媒体ではこんな記事も出ましたが…。

独占インタビュー! 『アイマス2』男性ライバルユニット“ジュピター”、
そして“竜宮小町”の秘密を総合ディレクター石原氏に訊く!(ファミ通記事)

http://www.famitsu.com/news/201009/18033749.html

もっともらしい事は言っていますが、起きた事態に対する説明としては
明らかに不十分なもの
。それどころか…

>やはりニコニコ動画でのユーザー投稿の影響が大きいですね

>彼女たちは彼女たちで、必死に自分の選んだ道を実現しようとしていることが、
>彼女たちのことが好きな人ほど、PVを見た瞬間に理解してくれると思っています。

などとプロデューサーの神経を逆なでする発言を繰り返す始末
…もっとも、MA2は「まず」9枚ということに関してはちゃんとした説明はありますが。

あるいは、TGS直後に発売された「MA2 Prologue」に収録された楽曲、「団結2010」の
一部歌詞も、発売タイミングがすこぶる悪くなってしまった不運もあってか極めて不評
で、
さらに火に油を注ぐという結果に…。この歌詞自体は、平時ならば笑って済まされたはずの
内容ですが、しかしあまりにもタイミングが悪過ぎた、という他ない話です。


こうした事態に対してP達は当然のごとく激怒し、ネットコミュティを中心に荒れに荒れ、
それに対して公式側からも早々にこんなリアクションが出ました。

TGS2010へのご来場、そして「フューチャー賞」の受賞、ありがとうございました(公式ブログ)
http://ameblo.jp/project-imas/entry-10655141656.html

>最後に、大切なお願いがございます。
>一部の方による、出演声優様への「誹謗中傷の書き込み」等が、ネット上にて見受けられます。
>出演者の皆様に、ご迷惑をお掛けするような行為は止めて頂けます様、何卒、お願い致します。

こんな文章が出ていることだけでも、当時の荒れっぷりがよくわかるかと思います。
まさか「私達開発陣を叩かないでください」とは書けませんから、声優云々と書いたの
でしょうが、これもまた「声優の盾」として批判の的になる事に

アイマスPは声優を(基本的には)叩けない、という事実を利用された形ですね。


そしてこの問題に対して、P側から不満が具体的な形として昇華。

署名(9.18事件)(ニコニコ大百科)
http://dic.nicovideo.jp/a/%E7%BD%B2%E5%90%8D(9.18%E4%BA%8B%E4%BB%B6)

1.アイドルマスター2においての竜宮小町組4人のプロデュース不可を撤回し、
 プロデュース可能にすることを求めます。
1.男性アイドルグループ「ジュピター」について、アイドルマスター2参戦の完全撤回を求めます。
1.シングルCD「The world is all one!!」においての選抜レース開催の撤回を求めます
1.オンライン対戦廃止の撤回を求めます

という4つの要旨を嘆願する「オンライン署名」が実施される事になり、
実際に1万2000人以上の署名を集め、バンナムに提出
されました。
しかしバンナム、アイマス総合Pの坂上陽三氏からの公式のリアクションは…以下の通りに。

プロデューサーであるファンの皆様へ(公式ブログ)
http://ameblo.jp/project-imas/entry-10681343812.html

要するに、要望には何も答えない、何も変えない、ということです。
…もっとも、「The world is all one!!」に関しては見直しがされたのか
「一人一票」の投票で、3ユニットだけでなく竜宮小町も、さらには「13人版」も、
という形になり、最終的には全バージョン収録して発売、になりましたが。


そして2011年2月24日に「アイマス2」は実際に発売されたわけですが、
当然竜宮小町はプロデュース不可で、ジュピターは登場し、オンライン対戦はなく…。
更には、発売前に発表されていたとはいえ、プロデュースはトリオユニットのみ、
シナリオは固定、ユニット内のギスギスが多発、そして竜宮小町はジュピターの咬ませ犬に…と
散々の内容に。グラフィックや楽曲、一部シナリオの出来、「ステージフォーユー」の搭載など、
評価すべき点ももちろんあるにはあるのですが、全体的な評価はすこぶる厳しく…。

5年かけて築き上げた「アイマスブランド」は激しく傷つき、ゲームだけでなく、
CDの売り上げなども低迷
。2の発売を待たずしてプロデューサーを辞める人や、
過去作だけを認めるP、公式を批判し続けるP、それを批判するP、それをさらに批判するP…と
コミュニティもボロボロの状態になり、万事休す…というところでアニメ化の発表、放送により
新規層も獲得して再生、そして更なる繁栄へ…
となっていくわけなんですが、
なんにしてもこの「9.18」はアイマス史上最悪の事件として歴史に名が刻まれました。

しかしなぜこのような事件が発生してしまったのでしょうか。…続きます。
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この記事へのコメント

kage

9.18の頃はアイマスについて殆ど知らなかった私でさえ、アイマス関連で何か荒れてる、男のアイドルやら声優交代といった事が耳に入ってきました
それだけ大きい出来事だったんでしょうね…。OFAからつい最近入った身でも、全員プロデュース可の有難さは分かる気がします

Posted at 23:17:11 2015/07/10 by AloeP

この記事へのコメント

kage

Re: タイトルなし

AloePさん

コメントありがとうございます。

9.18はアイマス内だけにとどまらず、オタク系業界に響き渡る出来事でしたからね。
紆余曲折の末のOFAだっただけに、その意義が余計に大きい、というのはあると思います。

Posted at 23:28:53 2015/07/10 by トリプルデイP

この記事へのコメント

kage

自分も9.18当時、周囲のゴタゴタに嫌気がさしてPを引退したクチでした。当時の絶望感と挫折感は非常によく覚えています。団結2の歌詞内容がキャラクター設定を無視したものだったので、非常に違和感を覚えたのを記憶しています。最近はキャラクターの設定を大切にする姿勢が徹底しているようでうれしく思います。(声優との融合は良くも悪くも進みましたが

当時、高木順一郎社長から順二郎会長に変更になったことも騒動に油を注いだと思うのですがいかがでしょうか?順一郎社長は唯一の男キャラクターとして、またそのセリフの秀逸さから独特の立ち位置を築いていたと思います。声優である徳丸さんを何の説明もなく変更されたため、反発を招いたと受け止めていました。あるいは、きちんと説明がされていたのでしょうか。徳丸さんのご病気について私はまったく知らず、後になってから亡くなった由をお聞きして、変更について批判していた自分が非常に恥ずかしくなりました。

もし何かご存知のことがあれば、お教えいただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。


Posted at 20:24:45 2015/07/11 by 小湊P

この記事へのコメント

kage

あれ、ジュピター自体はそれほど嫌悪していない感じ?意外だな…

これまでの記事から見るにP=自分として自己投影する人だと思っていたので
自分以外の男キャラはNTRだなんだとか言って拒絶するだろうと思ったのですが。

僕はゲームでも何でも俯瞰でみるタイプなのでこのテの暴動はどうもピンと来ませんな

Posted at 21:56:35 2015/07/11 by

この記事へのコメント

kage

Re: タイトルなし

小湊Pさん

コメントありがとうございます。

まさにこの9.18で引退されたということで、心中お察しいたします。
しかし「P」を名乗られている通り、復帰されたのならば良かったと思います。

社長の変更については、私には特に反発が強かったように感じませんでした。
確かにアナウンスはありませんでしたが、徳丸さん自身がご高齢だったことで、
「一線を退かれたのでは」という憶測が広まっていて、
それが9.18に関係したということはなかった、というのが私の認識です。

徳丸さん御逝去が11年3月6日で、事務所発表が同月10日。
それに対しアイマスの公式アナウンスが同月25日と遅くなった
事実はありましたが、「3.11」の影響もあったと考えられ、
致し方ないかと。これも問題視はされなかったと思います。

http://ameblo.jp/project-imas/entry-10840999405.html

Posted at 22:08:34 2015/07/11 by トリプルデイP

この記事へのコメント

kage

Re: タイトルなし

4番目のコメントの方

コメントありがとうございます。

別に私はジュピターは嫌っていませんよ。
このブログでも961時代の漫画のレビューもしていますし、
CDも買っていますし、そのレビューも予定しています。

もちろん女性アイドルとは捉え方は変わりますが、
扱い方さえ間違わなければ、特に嫌悪する理由はありません。

9.18については一歩引いて見られれば印象はまた違うんでしょうね。
アイマスはのめり込む人を多く生む魅力があったからこそ、
こうした事態が起きてしまった、という構造的な問題もあったと思います。

Posted at 22:14:23 2015/07/11 by トリプルデイP

この記事へのコメント

kage

声優の盾を検索してここに来ましたが、ちょっと気になる事だけ書いていきます

>TGS2010へのご来場
これですが、当時ラジオで原さんが微妙な対応をしてて
それに対する不満から叩きに行ってた人は居ました
ただ、公式の対応として書かれてたのがそれなので
分かってないだろという話の流れになったのは確かでした

事前に9.18の時に声優を残して去って行ったので
その時声優を盾にしてる印象があったので、その流れもあった気がします

Posted at 21:34:58 2017/09/28 by 通りすがり

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kage


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