ミリオン4thライブ 総括 後編

kage

2017/03/25 (Sat)

長々と続きましたが、今回がラストになります。


「ミリオン4thライブ」とは何だったのか

ミリオン最初のテーマ曲「Thank You!」の歌詞に登場し、「夢の舞台」として掲げてきた
「日本武道館」でのライブ。それが実現したのが今回の4thライブでした。

37人のメンバー全員に声が付きながらも、不平等にあえぎ、3rdライブでツアーという形で
ようやく「全員出演」を果たし、そしてその37人で挑むことになった4thライブ。
実際には種田さんの休養に伴い、それは叶わず36人で、となりましたが、
それでも一つの夢は叶え、物語は完成した、それは確かでしょう。

しかしその物語は何だったかと言えば、それはアイドルの、というより声優の、でした。
最初からミリオンは「声優推し」としてリリースイベントなど、声優ライブを連発し
(それでいて出演者が異様に偏っていたのが問題なわけですが)、
それと同時にアイドルの物語はしょうもない、としか言いようのないソシャゲ1本という状況。

それとは別にゲッサンでのコミカライズ作品があり、それは質の高さというのが確かにあって、
3rdも4thもそれに頼る演出が使われましたが、既に完結しているコミックでしかないわけで、
これが絶対的な存在だったかというと、そういうわけでもありません。

そんなこともあって「声優>アイドル」と明確になっていたわけですが、
それが「アイドルマスター」において絶対的に正しいあり方だったかというと、
そうは決して言えません。765やシンデレラとの差別化として間違った選択だとも思いませんが、
声優とアイドルの絶妙なパワーバランス自体がその魅力となっていたアイマスにおいて、
そのバランスという魅力を失ったミリオンが、大多数のP、P候補へのウケを
得られたかというと、そんなことは決してなかったわけですから。

ともあれ、今回この4thライブをもってして、その物語に区切りはつけられたのは確かでしょう。
夢を一つ叶え、そして「次の物語」として「シアターデイズ」が示されたわけですからね。

ただもちろん声優の展開が失われるわけではないでしょう。次こそ本当に「37人」で、
あるいは「50(49?)人」で、という物語を描くことは十分に可能
でしょうしね。
それこそ今回発表されたPVのような、SSAでの合同ライブのような形で。

なんにしても、「一つ夢を叶えた」と同時に「次の物語への通過点」となったのが
この4thライブだった
わけですが、もう少し具体的にみると、問題点というのも浮かび上がります。

それは「前編」の記事で書いたようなサプライズゲストやセットリストのあり方であり、
あるいは、「結局『手作りのぶどーかん』らしさってどこにあったの?」という疑問です。

前者は前編に記したとおりですが、後者はもし「虹色の看板」だけでそれを表現した、
というのならあまりにも雑
、としか言いようがありません。
ステージ演出自体も、昇降機や映像などかつてない豪華さがあったわけですが、
それは同時に「手作り感」が損なわれる要因として機能してしまっていたわけですからね。

ただ、セットリストやサプライズの拙さまで踏まえれば、考えられるものはあります。
つまりは、「演出や構成は雑で理不尽で下手糞だけど、その中で声優陣が頑張り、
ライブとしての完成度を上げる、その構成こそが『手作り感』である」
ということです。
「明らかに打つ手打つ手が愚策に見えたミリオンの4年間だったが、声優陣の力量をもってして
この夢舞台にたどり着くことができた」という物語性を、このライブ自体で再現した
わけですね。

そう考えれば下手糞にしか思えない演出も、逆に高度な演出に思えるわけですが、
だとしても声優の力量に頼り過ぎ、というわけで、やはりベストだったとは思えません。

とはいうものの、この武道館もまた、通過点なわけです。ここが完成形じゃないし、頂点でもない。
まだ先はあるし、成長の余地はある。だからもっと素晴らしいものはこれから観られる、
それを信じる余地はあると、少なくとも彼女たちはそれを示してくれたと思います。


ミリオンライブの方向性

「765プロの未来はここにある!」と宣言した3rdを受けてのこの4thライブ。
そのフレーズは今回は一度も使われず、「THE IDOLM@STER」も披露されず、
13人との合同路線の強化、なんて発表もなく、「37人の集大成」を描きました。

じゃあこの話はどこへ行ったのか、というのは台湾ライブで示されるのか、
あるいはシアターデイズでこそ見えるのかわかりませんが、
現時点では「保留」とした、という観方しかできないものであります。

一方で明確に示したものはあって、それは琴葉種田さんの扱いについてです。
「ジレるハートに火をつけて」しかり、「虹色の看板」しかり、「4周年記念PV」しかり。
種田さんを待つ」ということは明確に宣言されたに等しく、
可能性もあった「声優交代」の道は選ばない、ということを示した
わけです。

もちろんコンテンツの性質上、声優交代などないに越したことはないわけですが、
一方で声優一人のためにコンテンツ自体が存在するわけではないという事実もあり、
非常に難しい問題だったわけですが、ミリオンはこの道を選びました。

声優の個人的な事情は違えども、似たような状況で「別れ」そして「新たな出会い」を
選んだ765の物語とは違うものを示した、ということでもあります。

「37人平等」を(一応)示してきたミリオンにおいて、一人の穴は致命的であり、
それこそ「アニメ化」がこのタイミングでできなかった要因もそこにあるのかもしれませんが、
しかしそれを踏まえてもなおそれを選んだ、というのなら、それはそれで正しい事でしょう。

坂上さんが今回言った「ミリオンは一歩一歩を大切にする」という言葉は、
「男の歩幅は大きい」と言った(とされる)SideMと見事に反するものであり、
このSideMでの発言への非難を受けてあえて言った、後付けのものとも考えられますが、
種田さんの扱いを踏まえて、という考え方だってできるものであります。
(まさか「種田さんのせいで」なんてことは絶対に言えないでしょうし)

ただ、その真意はどうあれ、私はミリオンはこれでいい、そう思います
765プロだって一歩一歩歩んできたからこそ12年続けてここまで物語を描いてきたわけで、
その直の後輩の彼女たちがそれを選ぶのは自然とも思えるし、嬉しくすら思えます。

「楽しみは後で良い」し、「生き急がなくて良い」わけです。
一歩一歩どころか4年間しょうもないソシャゲの中で足踏みだけしていたアイドル達が、
これから先どんな方向にでも歩んでいける、その可能性はまだまだ残っているわけですし、
それを今後何年も楽しんでいくことができるわけですからね。

まずは「第二幕」シアターデイズを、(不安はありつつも)楽しみに待つことはできますし、
その先に「第三幕」「第四幕」…という物語だって期待はできる、それがあります。

37人手を取り合って、一歩ずつ確実に。その方向性が示された事、
それが今回の4thライブにおいて非常に大きいものだった
のは間違いありません。


TH@NK YOU for SMILE!!

3公演通してでも、単に「ライブ」として見た場合の今回の4thライブに対しての満足度は、
正直全く高くないし、正直ミリオンの周年ライブとしては最低、という評価になります。

それは全て稚拙なセットリストと下手糞なサプライズのせいなわけで、
声優個々人の力量は無論過去最高だったと思いますが、それでもそれが総評です。

しかしながら、単なるライブではなく、「ミリオンライブの物語」という大きな枠組みの中で、
一つの通過点、ターニングポイントとしてのあり方、という意味では過去最大に
意義と価値があったと思うし、その意味での満足ならすることができました。

繰り返しになりますが、「一つの夢を叶え、次の物語へ」ということがしっかりと描かれ、
そして「ミリオンライブの方向性」そのものもきちんと示されたわけですからね。

今回保留となった、13人との距離感などの課題はまだ残りはするわけですが、
それを置いといても、「ミリオンスターズ」である37人、74人への多大なる情と期待、
夢は十分掛けられるわけで、「これから先の物語」を楽しみに待つことはできます。

「アイマスと人生」、これから先の私の人生においてもアイドルマスターが大きな存在で
あることは間違いないですが、その中でミリオンライブが、ミリオンスターズがより
大きな存在として輝いてくれると、それが実感できた、これが全てです。

だからこそ、きちんと、心の底からこの言葉を最後にいう事ができます。

きらめく出会いを ありがとう
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